今回は男の子の育て方について書いていきたいと思います。
「男の子は女の子の3倍手がかかる」というのは、私の子育てでも日々実感しています。
本当に手がかかる。
何回言ってもできない、やらない、自分のこだわりを捨てない、目の前のことしか考えていない・・・等々。
ある意味、素直でアホということなのですが、これは男の子特有の性質だと思います。
女の子は小さいころから少なからず自然と色々と先を読み、計算するようになりますので、「周りを見てこれではまずいな」と自分自身で人生の軌道修正できる場合が多いですので、大きく道をふみはずすことは少ないような気がします。
でも男の子は、あまり周りを見ませんので、自分では気づきにくいです。
だから、親がかまいすぎないけれども、ほっておくのではなく、あえて厳しく育てるくらいでないと、一人前になっていきにくい世の中になっているような気がします。
私は、男女平等とは思いますが、男女同質ではありませんので、男子には男子の育て方があると感じます。
そんな私が、男の子を育てる中で、これは大事だなと感じてきたことを、簡単に箇条書きにしてまとめたいと思います。
少しでも参考になると幸いです。
男の子の子育てのポイント(幼少から小学校中学年)
- 友達とよく遊ばせる(外の世界を持たせる)
- 母親がかまいすぎない
- 集中力を伸ばしてやるように、何かに集中しているときはむやみに邪魔しない
- 母親からしたら無駄だと思えることでも、ある程度納得するまでさせる(ゲームや男の子同士の遊び)
- 時間を決めてゲームをさせてもよいが、オンラインゲームは禁止
- けんかして泣いて帰ってきたときは、相手をせめるのではなく、けんかに勝つ方法を教える
- 小さい頃しか手をつなげないので、手をつないだり、だっこできる時期にはしっかり触れ合っておく
親子の触れ合いもその時期にしかできない触れ合いがあります。
子ども同士の遊びも、その時期にしかできない遊び方があります。
その年齢に応じた経験を経て成長してくことは、男の子の子育てで非常に大事なポイントだと思います。
男の子同士でふざけたり、母親からしたら何のためにしているのかわからないような競争をしたり、ゲームに夢中になったり、友達の家に遊びに行ったり、日が暮れるのも忘れて公園で遊んで大急ぎで帰ってたり等は、子ども時代のその時期にしか経験できない遊びです。
その中でけんかしたり、失敗したり、あるいは怒られることもあるかもしれません。
だけどそのような経験の中でしか得ることができないものがあると思います。
そういう一見すぐに役に立たなさそうな経験が、後々大人になったときにものを言うようになると思います。
灘校の伝説教師、橋本先生もこのような名言を残されています。
「すぐ役立つことは、すぐ役立たなくなる」
「伝説の灘校教師が教える一生役立つ学ぶ力」(橋本武著より引用)
子どもの成長は一朝一夕にはいきません。
特に男の子は長い目で成長を見守ることが必要だと思います。
よく言われるのは、男の子は中学生~高校生くらいで本人のやる気スイッチが入ると、大化けする可能性があり、コツコツ勉強してきた女の子を一気に抜かすことがあるという話です。
そのためにも男の子の集中力を阻害しないように、ある程度納得するまで遊ばせることが必要なのだと思います。
男の子が将来大化けするかもしれない芽を摘まないように、母親はよくよく接し方を考えたほうがいいと思います。
もちろん大化けしなくてもその男の子の芽がどのような形で、周りを巻き込み、社会に貢献していくようになるかは分かりませんから。
一つのことを突き詰めて何かを成し遂げる能力は男ならではの能力だと思います。
だからその能力を良い方向へ導いていくよう、逆方向に伸ばさないよう、親はよくよく気を付けておく必要があります。
男の子の子育てのポイント(小学校高学年から中学生)
- 10歳以降は育て方を変える
- 10歳以降は親と手をつないで歩かない
- 普段は母親でいいが、大きな問題が起きたら、父親に叱ってもらう
- あえて厳しく育てる(親がなんでもやってあげない)
- 自分のことは自分でさせる(部屋の片づけもしない、お弁当箱や水筒も洗わない、たたんだ洗濯物は部屋に放り込んでおくだけ)
- 勉強は、本人が本気になるまで、ほどほどでいい
- 親以外の大人の指導者がいる場で心身ともに鍛える(部活、塾、スポーツや武道、アウトドア等の習い事)
- 親は最大限手綱をゆるめておいた方がいいが、道を誤った際はきびしく注意する
- 15歳で「立志式」を行う(自立の方法を考えさせるようにする)
- 18歳で家から出ていくように言っておく(自立を促す)
10歳以降は、自立にむけて親も少し距離をとり、本人の裁量にまかせる範囲を広げ、だけど完全に手綱ははなさず、遠くから見守るというふうに少しづつ親の接し方もかえていくことが大事だと思います。
自分で自立の方法を考えていくよう、要所要所でアドバイスしていくことも必要です。
また、私は子どもが中学生になったころから、「自分の行動に責任を取るよう」口を酸っぱくして言っています。
男の子の子育てにおすすめの本
男の子の子育てにおすすめの本を3冊ご紹介します。私は乱読して、色々と読んで参考になることろだけ取り入れるようにしています。この人の書いた本だけなど決めず、偏らないほうがいいと思います。
1.「男の子は10歳になったら育て方を変えなさい! 反抗期をうまく乗り切る母のコツ」(松永暢史著)
2.「お母さんのための「男の子」の育て方」(高濱正伸著)
3.「息子が中学生 息子を持つ親と、これから親になる若者へ」 (塚崎 雄一著)
この本は残念ながら中古しかありませんが、一読の価値はあります。私は何回か読み直しました。
まとめ
男はぬるま湯では育たないと思って、男の子はかまいすぎず、厳しく育てることが大切です。
社会に出たら、世の中は厳しいです。今後ますます厳しくなっていく気がします。
親亡き後も子どもがしっかり生きていける力をつけてやらねばいけないと思っています。
最後に天台宗大阿闍梨の酒井雄哉氏の言葉を紹介して、終わります。
あえて厳しくすることが本当の人情の道だと書かれています。
「厚情をかけすぎると、自立心がなくなる」
結局、自信がない子や自立心のない子が育つというのは、甘やかして育てた親にも責任があるんだよね。だから、子どもが駄々をこねはじめたときには、「またはじまったか!」と親が怒って、子どもの要求を突っぱねないといけない。子どもが「何くそ、このおやじ!いまに見ていろよ。自分で働いて買ってやるわ!」と思うくらいの根性を、植え付けるように育てていけばいいんだよ。
(中略)
大人が薄情の道を選んだとしても、子どもがへこたれずに、反骨精神やハングリー精神を培えれば、それはどちらにとっても人情の道になるんだよ。怒るときは怒って、正すときは正してやるのが本当の人情だと思うからね。
「がんばらなくていいんだよ」(酒井雄哉著より引用)
親子どもども日々の積み重ねでしか成長できないと思いますが、何とか一人前の男になってくれるよう願っています。
本当に、子育ては一朝一夕にはいきませんので、日々の真心の積み重ねしかないなと思う日々です。
また、書きます。
こちらの記事「自主性を育てるために」も参考になると思います ▽